新連載 イラン・イスラーム共和国 異文化を通して見る看護[1]
高学歴なのに看護師の地位が低い理由
細谷 幸子
1,2
1東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程
2日本学術振興会
pp.86-89
発行日 2004年1月10日
Published Date 2004/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100422
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異文化の中の看護を通して見る
イランという国名から,何が連想されるだろう――古代ペルシャ帝国の遺跡やシルクロード? ペルシャ絨毯? 雲一つない青空にそびえるモスク? それとも,黒いベールを身につけた女性?
私が研究上の調査地としているイランという国は,一般の日本人にとって,あまり馴染みのない国であり,ましてや,イランの医療や看護については,ほとんど知られていない。文化の違いは看護にも影響を与えるから,イランには日本と異なる看護事情がある。しかし,異文化間でも看護に共通する課題は見えてくるものだ。
そこで本連載では,イラン・イスラーム共和国の医療・看護事情を,文化的・社会的・宗教的状況などを踏まえながら紹介していこうと思う。日本の看護を見つめ直すきっかけにしてもらえたら幸いである。
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