DVD REVIEW
―小集団で取り組む実践的安全先取りトレーニング―医療の危険予知トレーニングシリーズクリニカルKYT
花井 恵子
1
1北里大学病院医療安全管理室
pp.766
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100363
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■あらゆる場面に危険が潜む
医療の現場を見渡せば,“薬剤の名称”が似ているために発生する調剤間違い,薬剤の“ラベルのデザイン”が似ていることによる薬剤準備間違い,患者の“同姓同名”による薬剤投与間違い……と,薬剤に関することだけでもあらゆる場面に危険が潜んでいる。そのような危険を事前に予測し,対策を立て,それを実践できるとしたら,医療者はもちろん,それを受ける患者たちはどんなに安心できることだろう。安全な医療は,その環境にいるすべての人々が今最も念願しているところである。
そのような医療界で,中央労働災害防止協会が以前から推進してきたKYT(危険予知トレーニング)が注目され始めている。KYTは産業界で誕生し,徐々に変化しながら,現在の形となった。JRで行なわれている指差し呼称(いわゆる「○○ヨシ!」という行動と声出し)に代表される安全確認の方法である。
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