特集 医療安全トレーニングをどう進めるか
KYTの実際と今後の課題
医療安全トレーニングの実際―KYTの位置づけとその質を維持するためのポイント 【実践から学ぶ~導入編】
杉山 良子
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1武蔵野赤十字病院医療安全推進室
pp.189-193
発行日 2006年3月10日
Published Date 2006/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100034
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「危険」「予知」「トレーニング」,それぞれの頭文字をとった「KYT」という言葉が医療のなかで話題となってきたのは,ここ2,3年のことですが,少しずつ浸透し関心を引くようになってきました。しかし大方の医療者にとってはまだ耳に新しいことであると思います。
KYTのもともとの始まりは労働災害対策からです。KYTを普及させてきた中央労働災害防止協会によると,KYTは“職場のみんな(小集団)で「短時間」で行なう「問題(危険)解決訓練」であり,行動する前の「安全衛生先取り」のための短時間危険予知活動訓練として工業界で実施されてきたものである”といわれ,建設現場などで働く人たちが,自らの身を労働災害から守るために行なってきたものです。
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