連載 個人情報保護法と医療・7
医療情報の電子化と個人情報保護
畑中 綾子
1
1社会技術研究システム
pp.948-949
発行日 2005年11月10日
Published Date 2005/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100266
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電子化への流れ
医療情報の電子化は,1999(平成11)年4月「診療録等の電子媒体による保存について」の通知1)により,その時代が到来しました。真正性,見読性,保存性の3つの条件を満たすことで電子媒体による情報の保存が認められることとなりました。2001(平成13)年12月には「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」2)によって,医療のIT化の推進提案がなされました。また,社会的にもe-Japan戦略や「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律(いわゆるe-文書法)」の制定により,法令等で作成または保存が義務付けられている書面を電子的に取り扱うことが可能となりました。
これらの動きをうけ,本年3月「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」3)が策定されました。このガイドラインは,「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」の安全管理の項目に対応し,医療における電子情報システムの運用管理を統合的に取り扱っています。
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