Japanese
English
講座 医療倫理・2
個人情報保護
Personal information protection.
根本 明宜
1
Akinobu Nemoto
1
1横浜市立大学附属病院医療情報部
1Department of Medical Informatics, Yokohama City University Hospital
キーワード:
医療倫理
,
個人情報保護
,
患者の権利
,
守秘義務
,
ガイドライン
Keyword:
医療倫理
,
個人情報保護
,
患者の権利
,
守秘義務
,
ガイドライン
pp.657-665
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101287
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
「個人情報保護と言われても,日常診療では守秘義務を課されており,それ以上に何をするのか」と疑問をもたれる医療職も多いと思われる.実際,2005年4月に個人情報保護法が実施されるにあたり,病院や介護施設の管理者においては,情報の管理,教育という観点からの対応が求められた.筆者は,個人情報の概念,患者が自分の情報を管理するという考え方,患者以外の職員などの個人情報についても注意をするようにということを説明した記憶がある.しかし,医療分野では実務に則し,他の分野よりも例外規定が広めに定められており,守秘義務をしっかり徹底して下さいと指導をしただけで個人情報保護法の施行の日を迎え,玄関に張り紙はだされたが,日常診療はあまり変わらなかった.
本稿では,そもそも個人情報とは何なのか,なぜ保護しなければいけないのか,以前から課されていた守秘義務とどう違うのかなどについて概説し,日常診療での留意点などを例示したい.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.