特集 看護業務を支える病院システム
医療情報としての看護用語の標準化の取り組み
高度専門看護実践のサブシステムライブラリーへの展開
水流 聡子
1
,
中西 睦子
2
,
渡邊 千登世
3
,
内山 真木子
3
,
佐藤 エキ子
4
,
川村 佐和子
5
1東京大学大学院工学系研究科
2国際医療福祉大学保健学部看護学
3聖路加国際病院看護管理室
4聖路加国際病院
5青森県立保険大学
pp.555-561
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100197
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
例えば,褥そう管理や,がん性疼痛マネジメントや,術後せんもうなどは,多くの疾患で同様の患者状態が出現し,それに対するケアプログラムは,同一のもので適応できる場合が多い。しかしながらこれらのケアは,専門性が高く複雑な展開を示している。またこれらのケアの展開をみていくと,医行為と看護ケア行為が混在した形で展開されている場合が多い。医行為の場合,条件付き指示(「もし,○○の状態が発生したら,□□をしてください」)が重要な意味をもつ。看護師が,「○○の状態が発生した」というアセスメントを適切に行ない,□□を実施する技術を有していれば,この条件付き指示を実行できる。必要とする条件付き指示と看護ケアを,プログラムとして設計してしまう。そしてそれを電子的に展開できるシステムとして準備することで,経験年数の少ない看護師もエキスパートナースの思考プロセスがナビゲートされ,高度ケアの質保証がより容易となる。
われわれは,このような高度専門看護実践を支援する思考ナビゲートシステムの開発にまで至るプログラムドケアの設計を試みている。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.