焦点 高度専門看護実践の可視化とアルゴリズムの抽出
高度実践「がん性疼痛マネジメントプログラムドケア」の解説
渡邊 千登世
1
,
水流 聡子
2
,
中西 睦子
3
,
内山 真木子
1
,
佐藤 エキ子
4
,
段ノ上 秀雄
2
1聖路加国際病院看護管理室
2東京大学大学院工学系研究科
3国際医療福祉大学
4聖路加国際病院
キーワード:
プログラムドケア
,
がん性疼痛マネジメント
,
アルゴリズム
Keyword:
プログラムドケア
,
がん性疼痛マネジメント
,
アルゴリズム
pp.533-541
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100043
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開発の背景
がん患者のQOLは疼痛マネジメントの良し悪しによって左右される。このことは,20年以上もいわれ続けているが,今なお,米国AHCPR(Agency for Health Care Policy and Research)のclinical practice guideline(AHCPR, 1994)には,がん性疼痛マネジメントの阻害因子(barriers to cancer pain management)として,保健医療専門職種の「疼痛マネジメントに関する不十分な知識」「疼痛アセスメントの貧弱さ」「中毒に関する恐れ」「鎮痛薬の副作用に関する懸念」などが取り上げられている。
医療従事者自身によるこれらの障壁を取り除くためには,疼痛治療の重要性を再認識し,疼痛治療に関する学習とガイドライン等に基づく実践を行なうことが必要である。また,一方では,電子カルテの普及に伴い,このような複雑で高度な知識を必要とするケアに関してコンピュータを活用したclinical decision support systemが開発できないだろうかという構想もあったため,これらのことを意図して,まずは,がん性疼痛マネジメントにおける高度な看護実践を可視化し,この作業を通じてシステム化が可能かどうかを検討しようと考えた。
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