COPD治療の新時代 21世紀の「社会的」生活習慣病 知っておくべき日本のCOPD治療のエビデンス
UPLIFT試験サブ解析
石川 宏明
1
1ひたちなか総合病院 呼吸器内科
キーワード:
多施設共同研究
,
治療成績
,
登録
,
努力呼気肺活量
,
病勢悪化
,
ランダム化比較試験
,
BMI
,
Tiotropium Bromide
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Tiotropium Bromide
,
Forced Expiratory Volume
,
Registries
,
Body Mass Index
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Multicenter Studies as Topic
,
Disease Progression
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.325-328
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014069726
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UPLIFT試験は,長時間作用型吸入抗コリン薬であるtiotropiumの定期吸入によって,慢性閉塞性肺疾患(COPD)の自然経過を変化,すなわち呼吸機能の経年低下を抑制できるかをプライマリーエンドポイントにした大規模臨床試験である.日本を含む37ヵ国のCOPD約6,000人の症例が4年間追跡された.UPLIFT試験のアジア人362人(日本100人)を対象としたサブ解析の結果,tiotropium投与により,トラフFEV1とFVCが有意に改善し,増悪や増悪による入院が減少し,SGRQスコアが改善した.少数ではあるが,tiotropiumの長期吸入は,日本人患者にも有効なことが示されている.一方,海外の患者と比較して,日本人COPDのBMIは低く,急性増悪頻度が低い特徴が示唆された.
©Nankodo Co., Ltd., 2014