連載 医療・看護の経営管理~政策の勘どころ・10
医療制度改革(≒医療費抑制)はとまらない?
吉村 伯太
pp.78
発行日 2006年1月10日
Published Date 2006/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100015
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医療制度改革について,大新聞はじめマスコミが毎日のように報じている。郵政改革の次の小泉政権のターゲットは,まさに医療制度改革である。厚生労働省が「医療制度構造改革試案」を昨年10月19日に発表し,それを中心に議論がなされているが,同月27日に開かれた社会保障審議会医療保険部会での議論にあるように,同試案は財政先行のプランであり,医療制度をどのように質の高いものにしようかという部分は手薄い。
現在でも,医療費不足のために,十分な医療を提供できず,患者を満足させられないことがある,あるいは,患者を危険な目にあわせていることすらあると痛感している多くの医療従事者にとって,さらに医療費抑制をするとは,日本という国は何なのだ,と思われる場合もあるだろう。
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