焦点 訪問看護の現状とグランドデザイン
訪問看護の人材育成の変遷と課題
岡谷 恵子
1
1社団法人日本看護協会
pp.57-65
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900746
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はじめに
1982年に成立した「老人保健法」によって,従来の施設収容型の老人福祉施策から,保健事業を強化することにより在宅型の保健医療への方向転換が大きく進められた。その後,高齢者数の増加,医療費の高騰,医療依存度の高い高齢者や障害者の増加,家族介護力の低下や扶養意識の変化などにより,在宅ケアの必要性はますます高まっていった。
在宅ケアの推進に欠かせないサービスが訪問看護である。1992年には「老人保健法」第46条による指定老人訪問看護制度(老人訪問看護ステーション)が創設され,市町村や医療機関からの訪問看護の提供が制度として確立した。さらに1994年には,「健康保険法」が改正されて指定訪問看護制度(訪問看護ステーション)が創設された。これにより訪問看護対象者の年齢制限が撤廃され,全年齢の人が訪問看護サービスを利用できるようになった。
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