焦点 家庭訪問/訪問看護の意味を見いだす質的研究—Joyce Zerwekh博士の研究と研究方法
家族の自助能力を支える基礎作りとしての訪問ケア—家族を見つける,信頼関係を構築する,そして強さを育む
萱間 真美
1
,
玉置 夕起子
2
,
Joyce V. Zerwekh
1東京都精神医学総合研究所
2世田谷区玉川保健福祉センター健康づくり課
pp.15-24
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900725
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30の熟練保健婦による家庭訪問の物語を記録し,継続的比較分析の手法を用いて質的に分析した。家族のセルフヘルプの能力を育むための基礎となる3つの臨床能力が抽出された。「家族を見つける」は,不安定な家族を追跡し,関わるために必要な能力である。「信頼関係を構築する」は,他者と信頼関係を築いた経験がめったにないクライエントとの間に信頼関係を発展させるための能力である。そして「強さを育む」は,外見的にも弱く内面的にも自信が持てない人々に対してそれらを育む能力である。これらの記述により,研究,教育,政策決定に統合されるべき重要な示唆が得られるであろう。
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