焦点 災害看護学の構築に向けて・Ⅰ
阪神・淡路大震災による被災者への中期的ケア—継続的なケアを通してみた仮設住宅における高齢者のセルフケアの変化とその要因
池田 清子
1
,
中野 智津子
2
,
能川 ケイ
3
,
梶谷 佳子
4
,
生島 祥江
3
,
藤本 悦子
4
,
西田 恭仁子
5
1神戸市看護大学(成人老人看護学)
2神戸市看護大学短期大学部(小児看護学)
3神戸市看護大学(成人看護学)
4神戸市看護大学(基礎肴護学)
5前:神戸市看護大学
キーワード:
阪神・淡路大震災
,
仮設住宅
,
高齢者
,
健康
,
セルフケア
Keyword:
阪神・淡路大震災
,
仮設住宅
,
高齢者
,
健康
,
セルフケア
pp.347-355
発行日 1998年8月15日
Published Date 1998/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900465
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阪神・淡路大震災によって多くの被災者は,家族や友人など大切なサポートを失った。また,住み慣れた地域から新しい地域へ移り住むことによって環境的な要因も一変した。震災・仮設住宅という特殊な状況のなか,被災者の心身の健康に対するニーズが,時間の経過とともにどのように変化しているかを明らかにすることは,災害看護のなかでも文献が少ない中期的ケアについての1つのデータになると考えた。
本研究ではポートアイランド第1,2仮設住宅に暮らす住民のなかからセルフケアに不足があると思われた13名の高齢者が対象である。筆者らが約1年半にわたり継続的にケアを行なった結果,対象のセルフケアには変化がみられた。その変化の内容と関連要因を質的に分析し,今後の仮設住宅における高齢者の健康とセルフケアについて考える。
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