特集 保健婦にとっての研究
IV章 研究紹介
[本誌への投稿論文]
阪神・淡路大震災による仮設住宅入居者の心理状態—語らいの場を通して
大西 忍
1,2
,
高井 美智子
3
,
森井 文恵
3
1長田区保健部
2前,須磨保健所北須磨支所
3須磨区役所北須磨支所
pp.860-867
発行日 1998年9月25日
Published Date 1998/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901862
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要約
平成7年1月17日,阪神・淡路大震災が発生した。
須磨保健所北須磨支所では,平成7年6月から仮設住宅入居者に対して心のケア事業「お茶して語って元気だそう会」を開催した。そこで,参加者の吐露した内容を分析・検討し,心理状態を明らかにした。その結果,「震災体験の表出」「原因を自覚していない不安・怒り」「仮設住宅に入居できたことによる安堵感」「新しい地域社会での不安・不満」「適応のための前向きな姿勢」の5つのカテゴリーが抽出できた。この5つのカテゴリーはそれぞれに細分化され,相互に関連しあっていることが示唆された。
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