焦点 医療における女性の意思決定
解説
女性障害者の妊娠・出産・自己決定—出生前診断への新たな視点
斎藤 有紀子
1
1埼玉県立衛生短期大学(法哲学・生命倫理)
pp.35-41
発行日 1995年2月15日
Published Date 1995/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900287
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なぜ女性障害者の声を紹介するのか
本稿では,女性障害者の「妊娠・出産に関する意思決定」について紹介しながら,出生前診断に関する女性の自己決定について考える。
これまで出生前診断の倫理的研究は,女性と胎児を対立させる形で論じるものがほとんどであった。つまり,(1)妊娠の継続を迷う女性の自己決定と,(2)生命の存否が女性(両親)の意思に委ねられる胎児,この両者にどう折り合いをつけて考えるべきかという議論である。
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