特集 質的研究活動を促進するための資源QUARIN-J(Qualitative Research Implementation Network of Nursing-Japan)
査読の経験
質的研究の査読を受けた経験
麻原 きよみ
1
1大分県立看護科学大学
pp.356-357
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681202223
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私は質的研究について,博士論文や修士論文を指導し,また雑誌への投稿論文の査読をすることは多いが,今回は自身の質的研究論文の査読を受けた経験を話してみたい。
私は1度rejectされた同じ雑誌に,再度投稿したことがある。通常,1度rejectされた雑誌には投稿せず,他の雑誌に投稿する場合がほとんどであるが。それはもちろん,1回目の査読で多くの学びがあったからであるが,大きな理由の1つ目は,この雑誌は他雑誌に比べ,本論文を読んでほしいもっとも多くの読者で構成されているからであり,このことが,研究実施そして論文公表の目的である「人々,学問,実践の利益」につながると考えたからである。そして,2つ目は,査読とは「著者,査読者,編集者が協働する」ことであり,著者である私と査読者,編集者が協働して,研究課題の学問的知見と質的研究評価基準を共有する機会になり,わずかであっても当該看護分野の質的研究実施・公表の推進につながればよいなと考えたからである。
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