特集 ケアの意味を見つめる事例研究─現場発看護学の構築に向けて
8.「ケアの意味を見つめる事例研究」の質評価の視点
山本 則子
1
,
家髙 洋
2
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻
2東北医科薬科大学教養教育センター哲学教室
pp.466-471
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201547
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はじめに
これまでの章で,「ケアの意味を見つめる事例研究」の構造,事例研究を実践するプロセス,研究方法としての学術性について論じてきた。本章では,「ケアの意味を見つめる事例研究」の方法としての学術性を踏まえて,事例研究の質をどのように評価するかを検討したい。学術性と質の議論は分かちがたく絡まり合うが,前章では,研究方法としての「ケアの意味を見つめる事例研究」が,学術的な取り組みとしてどのように認めうるかを中心に検討し,本章では,研究のプロダクトとしての個別の事例研究について,研究計画や学会発表,研究論文の形となったものの質をどう評価すべきかを考えたい。
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