特集 よい論文とは? おもしろい論文とは?
何のための研究か,誰のための研究か
松岡 千代
1
1佛教大学保健医療技術学部
pp.494-497
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201299
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自身の研究(スタイル)とこだわり
私自身の学問上のバックグラウンドは,修士課程,博士課程とも社会学研究科(社会福祉学専攻)ということもあり,社会科学ということになる。その特性から,抽象的な概念現実にあてはめてこだわりをもって追求し,論理的に論旨を展開していくという研究スタイルを身につけてきた。また社会科学の分野では,量的・質的研究と同等に,理論研究やレビュー論文(総説)が重視されていることもあり,言説を生成する能力は鍛えられたと思う。
博士論文では,高齢者ケア領域における多職種連携をテーマに取り上げた(松岡,2007)。その研究に本格的に取りかかったのは1990年代前半で,そのときから,ライフワークとしてこのテーマに取り組むことになると実感していた。博士論文を書き上げるのには約10年かかってしまったが,それが自分の研究生活のマイルストーンになっていることは確かである。
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