とびら
何のために,誰のために
加藤 浩
1
1九州大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.771
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105913
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理学療法(学)は科学です.科学である理学療法学には研究が求められます.この研究を実りあるものにするためには,まず,理学療法の共通の“理念”と明確な“目的”を構築することが必要です.なぜなら,理念そして目的をしっかり持ってから始める研究と,とりあえず始める研究では,結果は違ってきます.そして,その差は年月が経てば経つほど開いてくるからです.
研究とは,理念そして目的があって初めてそれを達成する手段となりえるのです.理念,目的なくして研究はありえません.しかし,現実は研究が重視され,理念,目的があやふやになっているような気がします.いや,理念,目的があやふやだから,研究が独り歩きをして“何のために”,“誰のために”それをしているのか見失うことが少なくないように思います.
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