焦点 介入研究─理論とデータに結びついたケアプログラムをデザインする
介入研究に取り組む意義と介入研究が看護実践にもたらす価値
金川 克子
1
1石川県立看護大学
キーワード:
看護研究
,
EBM
,
疫学
,
intervention research
,
介入研究
Keyword:
看護研究
,
EBM
,
疫学
,
intervention research
,
介入研究
pp.3-5
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100167
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
看護研究のありよう
看護の対象は病気や臓器の障害に焦点を当てるというよりも,病気や臓器の障害で悩む人,病気のリスクを背負った人,病気のリスクが予測される人,死に直面している人,健康を希求している人などを対象に,よりよい方向に向けて,その人にとって必要な知識や行動様式をデザインし,日常生活の調整に主眼をおくことといえる。そして,そのような看護が遂行できる知識や技術体系の発展に寄与することが看護学の存在意義であろう。すなわち看護研究の方向は,健康問題をもったさまざまな対象や健康に関連のある現象や事柄がよりよい方向に変化できるような理論を編み出し,実践のための技術を確立することである。
看護学は医学のなかで育ち,発展してきた面もあるので,看護研究の対象や方法論も医学研究の模倣や参考とする面も多くあった。しかし,近年の看護学系の大学や大学院の著しい増加によって,好むと好まざるとにかかわらず,看護研究にも照準が当てられている。特に最近では看護研究の領域の広がりや,多種多様な研究方法論の紹介・工夫が凝らされ,目を見張る思いである。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.