特集 研究者育成のための質保証におけるグローバルスタンダード
JCEBPの活動からわが国の研究と研究者育成の質保証を考える
伊藤 美樹子
1
,
山川 みやえ
1
,
心光 世津子
1
,
竹内 佐智恵
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
キーワード:
EBN
,
システマティックレビュー
,
研究の質
,
若手研究者育成
Keyword:
EBN
,
システマティックレビュー
,
研究の質
,
若手研究者育成
pp.53-61
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100618
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エビデンスに基づく看護が推進されるようになって
エビデンスに基づく看護(Evidence-based Nursing ; EBN)は近年,大きな関心を集めている。例えば,2011年2月にソウルで開催された「14th East Asian Forum of Nursing Scholars(EAFONS)」の大会テーマは,「Research Methodology for Building Nursing Evidence」であり,また国内では,8月に横浜で開催された第37回日本看護研究学会のテーマが,「エビデンスに基づいた看護実践を!─現場の研究熱を高めよう」であったように,大規模な学会でもEBNがメインテーマとして取り上げられている。
従来,看護は「科学的根拠に基づく看護」が大事にされてきた。その場合の科学的根拠とは,生物学や物理学などサイエンティフィックな知識であり,その知識に基づいて介入方法が開発されてきた。EBNでいうところの根拠とは,科学的な根拠に基づいて開発された介入によって患者にはどのような効果,効用が認められるかという患者のアウトカムベースドのものである(日野原,2002)。
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