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焦点 看護における家族研究の課題
海外文献
配偶者喪失による悲嘆過程
Bereavement Outcome for Widows
Marilyn Jean Hauser
1
,
黒江 ゆり子
2
1Multimodal研究所
2奈良文化女子短期大学
pp.454-465
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201040
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はじめに
未亡人数の比率が高いのは,現代の特徴的な社会現象の1つであるといえよう。1977年の米国の国勢調査によると,未亡人は18歳以上の全女性の12.2%を占めている(米国商務省の国勢調査局,1974, p. 40)。また他の調査では,未亡人の死亡率と罹患率は,配偶者健在の女性より有意に高いという結果が出ている(Clayton, 1974;Jacobs & Ostfeld, 1977;Kraus & Lillienfeld, 1957;Parkes & Brown, 1972;Raphael, 1977)。文献を調べてみると,夫に先立たれた不幸をうまく乗り越えられるかどうかには,多くの要因がかかわっていることが示唆されている。しかし残念ながら,これらの要因(リスクファクター)はそれぞれ別々に研究されているため,予知に役立つものとはなっていない。Raphael(1977)は文献検索によって,危険な状態に至る未亡人を予知するための4つの指標を選び出している。その選択の基準は明らかにされていないが,Raphaelの研究をさらに発展させると,関連因子が明らかになりそうである。
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