調査報告
配偶者/親喪失後の精神健康と家族の関係性
坂口 幸弘
1,2
,
柏木 哲夫
3
,
恒藤 暁
4
1大阪大学大学院人間科学研究科臨床老年行動学
2日本学術振興会
3大阪大学人間科学部
4淀川キリスト教病院ホスピス
pp.139-142
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902249
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近年,日本において遺族ケアへの関心が高まりつつある.欧米では,既に活発な遺族ケア活動が行われており,社会の認知度も高い.一方,日本では,ホスピスにおける遺族会や,市民活動としての自助グループとして,その活動は始まったばかりなのが現状である.今後,より効果的な遺族ケアへの進展が期待され,それには基礎研究の積み重ねが必要である.
この基礎研究での重要なテーマの一つとして,死別後の心身の健康とそれに対する影響要因の検討がある.死別後の心身の健康については,特にうつや不安といった精神健康の悪化が,多くの研究において示されている1).
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