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報告
理論的枠組を求めて—私の修士論文における文献検討
長谷川 まなみ
1,2
1京都大学医療技術短期大学部
2千葉大学看護学部修士課程
pp.247-251
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200877
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1.論文の概要
私の修士論文は,「母乳栄養確立を規定する要因の研究――保健行動モデルを適用して」と題して行なった調査研究である。母乳栄養の重要性が叫ばれている中で,母乳栄養確立に影響するさまざまな要因が検討されているが,母乳哺育を行なうという産婦の行動に注目して研究されたものはない。そこで,母乳栄養確立に結びつく産婦の授乳行動を保健行動学的視点からとらえて,母乳栄養確立に強く関連している産婦の個別的特徴を明らかにすることを目的とした。
理論的枠組には,Cheryl L. CoxのInteraction Model of Client Health Behavior:保健行動相互作用モデルを用いた。対象は,合併症がなく,正常に経過した産婦40名で,分娩後,退院時,産褥1か月の3回,配票調査および面接を行ない,母乳栄養確立に関連する要因を抽出した。
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