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海外論文
異なった臨床状況における看護婦の主体性を決定する要素
Determinants of Staff Nurses' Perceptions of Autonomy within Different Clinical Contexts
Cheryl S. Alexander
1
,
Carol S. Weisman
2
,
Gary A. Chase
3
,
松本 和歌子
4
1Johns Hopkins公衆衛生学校母性衛生学部
2Johns Hopkins公衆衛生学校行動科学部
3Johns Hopkins公衆衛生学校保健管理学部
4マウント-サイナイ-メディカルセンター
pp.53-60
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200740
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看護婦ならびに医療専門家に関するいろいろな研究調査が示すところによれば,仕事の充実感や職員の定着性についての重要な決め手は,主体性(autonomy)にある(また,その主体性は,職場のあり方によって左右される)。この研究では,看護婦の主体性に影響する職場の特性を解明するため,病院の看護ユニットの性格を選択的に分析した。すなわち,異なった臨床分野に働く看護婦グループを比較検討している。データは,大学附属病院の常勤スタッフで,指導的地位にはついていない看護婦(高等看護婦,registered nurse)789人から,個人面接によって集約された。データ内容は,各看護婦の個人的背景や職務に関する情報であった。病棟の機構的特性,たとえば労働量などについては,婦長の報告と病院記録から集められた。本研究の結果は,看護婦個人の特性と病棟の機構的特性の両者が,ともに看護婦の主体性に影響をもっていることを明らかにしている。すべての病棟を通じて,看護婦個人が自分の力量をどのようにとらえているかということと,看護婦と婦長との関係が,主体性に関する二大決定要素であった。重症病棟で働く看護婦の主体性の予測要因としては,労働量,職員配置のあり方,プライマリーナーシング等が見いだされた。ここでは,こうした調査結果が看護管理者にとってどのような意味をもつかについて検討している。
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