焦点 "臨床における看護"の研究
資料
看護度別による看護量の測定
高橋 令子
1
,
草壁 玲子
1
,
広畑 朱美
1
,
加藤 郁子
1
,
西川 千歳
1
,
臼井 八重子
1
,
小野原 千代子
1
,
前田 征男
2
,
田之上 拓雄
2
1神戸市立中央市民病院
2病院システム開発研究所
pp.135-154
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200580
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I はじめに
社会情勢の変化に伴い,人々の医療に対する要求も変化し,自治体病院協議会の学会スローガンにもかかげられた「いつでも,どこでも,誰でもが,高度かつ適切な医療が受けられるように」するにはもはや医療従事者の努力のみでは如何ともし難く,行政的配慮はもちろん,社会的援助,ひいては市民一人一人の医療に対する認識と積極的な参加を必要とする問題にまで及ぶ大きな社会問題であると多くが考えはじめている。
その中で看護を職業とする私共は長い間「数の不足」を問題の中心とし,それもその本質の追及よりも表面的な問題解決に多くのエネルギーを費しすぎてきた。もちろんその間,数よりも質に目を向け,本質の探求や看護業務の分析等実態を把握すべく調査を重ねた先達も多く,敬意を表するものであり,第9回看護学会管理分科会では,看護婦部会業務委員会による「看護度からみた看護要員の一考察(第三柵」が発表され,また病院管理研究所等のメンバーによる「入院患者に対する看護量と看護婦の機能に関する研究」等でもようやく看護量と看護要員の関係が明確にされはじめて前途に明りを見る感を覚える。
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