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海外論文
安静状態での時間体験—聴覚情報の型によるその変化
Changes in Judgement of Duration With Different Patterns of Auditory Information for Individuals Confined to Bed
Mary Jane Smith
1
,
遠藤 敏子
2
1オハイオ州立大学
2神戸大学医学部附属看護学校
pp.298-305
発行日 1978年10月15日
Published Date 1978/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200566
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聴覚情報の組織と構造における変化は,時間体験の変化をもたらす――という理論的な前提が検討された。変化は,ベッドに拘束された者に対する三つの異なった型の聴覚情報により生じる,40秒の時程intervalの持続durationの判断によって測定された。被験者は身体上または精神上の健康問題をもたない,18歳から35歳までの90人の男と90人の女で,彼らは快適な部屋のベッドで150分間休み,その間三つの型――非符号化decoded,符号化coded,自然的ambient――のうち,いずれかの聴覚情報を受けた。この間の4試行時――すなわち25分,75分,120分,150分――に,ボタンを押して40秒の時程をつくることが,光により指示された。このボタンはマイクロタイマーに接続され,時程が測定された。
次の三つの仮説がたてられたが,今回のデータではいずれも検証できなかった。すなわち,1)符号化条件より非符号化条件の方が時間経過が緩慢に感じられる 2)自然的条件より非符号化条件の方が時間経過が緩慢に感じられる 3)いずれの条件下でも,安静bedrest時間によって持続体験に差異が生じる。さらに,自然的条件での聴覚情報の際のつくられた時程は,3条件中で最長であることが期待されたが反対の結果が生じた。すなわち,最も短縮されたものであった。
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