焦点 保健医療行動に関する看護学的研究
序説
看護学的視点からみた保健医療行動論
金川 克子
1
,
吉田 民子
1
,
天津 栄子
1
,
小野 ツルコ
1
1金沢大学医療技術短期大学部看護学科
pp.85-90
発行日 1978年4月15日
Published Date 1978/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200545
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I.はじめに
看護の概念の拡大1-3)と共に,看護が働きかける対象も病人から健康人へ,またその方法,内容も直接的な看護技術の提供のみならず教育的要素も加わり,文字どおり健康の維持,増進,病気の予防,健康への回復,リハビリテーションと健康のあらゆるスペクトルで看護は機能しているといえる。そのような看護活動の中で看護従事者が人々に看護サービスを提供する時には,その人が日常生活の中で無理なく健康回復が行える知識を持ち,必要な行動の形成に役立つものであることが重要である。
それゆえ看護活動のねらいの一つとして,患者のニードに従うことがいわれるが,非常に緊迫たた健康状況の中での看護ケアでは医療上の必要性が優先されるというような要素も大きいが,その後の健康回復,さらに健康維持などのために継続した看護ケアを提供していくためには,生活の場でその人にあったニードで看護ケアを行っていくことが必要である。
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