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海外論文
プライマリー-ナーシングの概念の導入による看護の質的向上について—モデル研究
Increasing the Quality of Nursing Care by Introducing the Concept of Primary Nursing: A Model Project
Geraldene Felton
1
,
内海 滉
2
1Walter Reed Army Institute of Research
2千葉大学教育学部
pp.310-318
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200442
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ナースが良好な看護と判定できる仕事を果たす範囲及び技術の程度を確認するために,小児に対する看護を2種の異なるアプローチによって検討した。実験群では,プライマリー-ケアすなわち1人のナースが6〜8人の患者を分担し,看護計画・実施・評価・看護業務の調整などすべてその患者の退院するまで責任を持つ。一方,対照群では各ナースがグループとして看護に参加し,したがって患者のそれぞれの看護にはそれぞれの看護婦が担当する。看護行為の成果はSlater Nursing Competencies評価法,Quality Patient Care測定法,Phaneuf Nursing Audit法などにより評価した。この3種の評価法での平均値は実験群のほうが高かった。
看護の質的向上を目指すための必要条件はどのようなものかという問いに答えるために,コロンビア特別区の国立医療センター小児病院の一病棟において,1973年1月より研究が始められた。この研究体制は,全看護担当者の総合的効果が患者を中心としたものになるような看護システムを確立する必要から,大規模なものとなった。この研究では看護というものを,ナースが患者のために,患者と共に,患者に代わって行なう一連の知的な行動,態度及び価値を基盤とした過程であると定義する。
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