研究
看護学生の病院実習と咽頭細菌叢の変化
岡本 陽子
1
,
久芳 美代子
1
,
沢江 義郎
1
1九州大学医療技術短期大学部
pp.319-322
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200443
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はじめに
病院感染は医療における大きな問題だ1)が,その原因を明らかにすることは,困難な場合が多いとされている2)。従来から考えられている病院感染の様式には,交叉感染や内因性感染,垂直感染などがある3)。そのうち,交叉感染は患者の直接看護にあたる看護婦が汚染患者から感染したり,逆に患者に感染させるなど医療従事者によって生じることがあり,病院感染の予防上注意しなければならない。
われわれは,院内感染の実態把握をする一方法として,看護学生の咽頭培養を定期的に行なって,病院実習によるその変化を追跡し,院内感染の可能性を観察した。また同時に,1病棟内の入院患者および看護職員の咽頭細菌叢の実態を調査し,その成績を研究の対照とした。
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