特集 第1回看護研究セミナー
グループ討議の報告
第1回セミナーを土台にして
pp.147
発行日 1972年1月15日
Published Date 1972/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200280
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H 私たちのグループは実践者が多く,実際の事例を出したという関係もあって,自分の事例について,もっと多面的にケース-スタディを深めていくことの必要性だとか,これから実践の中で研究をすすめていくには,自分1人の方法だけじゃなく,いろいろな立場の人が参加して,研究を組織的に考えていくことが必要じゃないかという意見が圧倒的でした。その意味で,今回のセミナーの意義は大きかったと思います。私たちのグループでは,「看護実践者は看護研究の仮説の提案者であるべきではなかろうか,あるいはまた研究を検証していく役割をしなければならないのではないか。それから看護教育者も自分と患者の接点は常にたいせつにして,自分の理論を支えているファクターの広がりとか,種類を十分につかんでいる必要があるのではないか。」ということをディスカスしました。そこで,今後この第1回のセミナーをどういうふうに発展させていったらいいだろうかということですが,たとえば会員制にして,常に看護研究に関する情報交換ができるような,リサーチ-センター的役割をするようなものが,このセミナーを母体にしてできないものか,その基金を看護協会に仰ぐということも考えたらいいのではないか,また看護学会も,もう少し研究にほんとうに取り組む姿勢を育てるようなことを考えねばならないのじゃないか,などと話し合ったのです。
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