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海外論文
心臓手術の看護に関する研究:看護行為の確認と分類のための一方法
Postoperative Cardiac Nursing Research: A Method for Identifying and Categorizing Nursing Action
Rita Chow
1,2,3,4
,
武山 満智子
5
1Stanford Univ., School of Nursing
2Teachers College, Columbia Univ
3オハイオ州立大学
4米国公衆衛生局
5元:東大分院健康指導部
pp.421-431
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200213
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看護の実践に理論的アプローチをするには,科学的な知識体系を明確にすることが必要なことは看護の指導者の多くが認めている。本研究は看護行為を分析する方法の確立とその行為の内容とを取り扱っている。Norrisによれば看護内容とは,患者の看護の中でナースたちが科学やその他もろもろの学問の中から適当な知識を活用するときに用いる過程に固有の理論と事実である,という1)。看護とは患者および理論の中から情報を収集してこれをまとめ上げ,その情報を患者の生命維推と回復のために患者の行動を調整する目的で利用することであると言える。したがって本研究では,特定の患者たちの看護におけるナースたちの行為をある病院の外科ICUで術後4時間の間,記録・観察した。更にナースたちには,彼女たちの行為の理論的根拠を確かめる意味で面接を行なった。対象の患者はすべて開心手術(心臓を開いて直視下で行なう手術)を受けた人々で,電子装置による生理学的監視が必要な人たちであった。
この研究のおもな段取りは次のようなものである。1)患者の生理学的平衡を保つために行なわれた手術後の看護行為の確認と,患者の健康と安全にとっての適切さという意味での行為の評価,2)ビデオテープを使っての看護行為の分析方法の確立と,看護課題の解決のためにナースたちがどのようにして科学的知識を利用しているかを実例で示すこと,3)大学での看護教育カリキュラムにとっての意味を提示すること。
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