焦点 研究計画のたて方―看護研究の実践のために
2 問題のとらえ方と研究分野
森 日出男
1
1国立京都病院眼科
pp.295-300
発行日 1969年10月15日
Published Date 1969/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200152
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はじめに
看護研究の分野にはどういうものがあるか,問題の所在発見その他についても書けとの依頼である。しかし筆をとらんとして私は,そこにいささかの違和感がわいてくるのを禁じえない。このような問題こそほんとうは,看護の教育を受け看護に生きている看護婦自身こそが,身をもって実感的に感じとっているはずである。またそうでなければ看護の発展はおぼつかない。その意味から,非看護婦の私があまり口はばったいことを言えるわけでもなく,ややミスキャストの感がしないでもない。ただ最近むやみと看護ついた,というよりは真に看護を,看護界を,看護学を,ずっと前から抱いていた"感じ"より数歩進めて,自分なりに勉強もし,具体性をもって信念的に考えるようになったおせっかいな人間の客観として,事の当否は別としても読んでいただけばなんらかの意味もあるのではないかと考えて,あえて筆をとることにした。
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