今月の主題 知っておきたいリハビリテーションの技術
脳卒中のリハビリテーション
片麻痺のとらえ方
江藤 文夫
1
1東大老人科
pp.1048-1049
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206676
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片麻痺hemiplegiaということばは,同側上下肢の運動麻痺をさし,通常は,脳卒中,脳外傷,脳腫瘍(術後)などによる成人の中枢性麻痺を呼ぶ.これは,ポリオなどの末梢性麻痺が一側上下肢に認められる場合や,発達障害である脳性麻痺の痙直性片麻痺とは障害学的に異なる.
内科的・神経学的には,片麻痺をみる場合,まず,脳血管障害によるものか,腫瘍によるものか,外傷性かを鑑別する必要があり,脳血管障害ならば出血か梗塞かを鑑別することが,患者の直接的な生命の予後を左右する急性期の治療にとって不可欠である,加えて,リハビリテーションの予後を判断し,治療を実施するためには,片麻痺の評価が必要になる.
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