特別記事
オープン・アクセスジャーナルへの投稿時の注意点—学術雑誌からのダイレクトメールに潜む落とし穴
山川 みやえ
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科統合保健看護科学分野
2公益財団法人浅香山病院
キーワード:
オープン・アクセス
,
Article Processing Charge
,
ダイレクトメール
,
Beall's list
,
ピアレビュー
Keyword:
オープン・アクセス
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Article Processing Charge
,
ダイレクトメール
,
Beall's list
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ピアレビュー
pp.576-582
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200011
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近年,英語論文投稿が重要視されており,論文投稿数も増加している。筆者が所属する大阪大学のように,博士後期課程の学位取得条件には,査読のある海外の学術雑誌に原著論文が掲載採択されることが必須になっているところもある。今後,英語論文の投稿数は増加の一途をたどるだろう。看護系の研究者にとって,海外の学術雑誌への論文掲載は非常に高い壁である。英語を母国語としないため,英語の翻訳,英文校正,査読者への回答などいくつものハードルがあり,特に翻訳や英文校正では費用もかかる。海外の学術雑誌への論文投稿は経済的にも精神的にも負担であり,大きなエネルギーが必要だ。
最近増加しているオープン・アクセス(open access ; OA)ジャーナルは,投稿数を増やす目的で,世界中の研究者に,投稿を促すダイレクトメールを送っている。読者の中にも,OAジャーナルを刊行している出版社から投稿勧奨メールを受け取った経験がある方もいるだろう。本稿では,筆者がOAジャーナルへの投稿で得た経験を紹介し,OAジャーナルへの投稿時の注意点を読者と共有したい。
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