特集 被ばく医療における看護の人材育成と研究─弘前大学大学院被ばく医療人材育成プロジェクト
被ばく医療人材育成プロジェクトの概要
對馬 均
1
1弘前大学大学院保健学研究科
キーワード:
緊急被ばく医療体制
,
放射線事故対策
,
医療専門職の育成
,
教育プログラム
Keyword:
緊急被ばく医療体制
,
放射線事故対策
,
医療専門職の育成
,
教育プログラム
pp.6-12
発行日 2013年2月15日
Published Date 2013/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100736
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こうして取り組みは始まった
緊急被ばく医療にかかわるコメディカルの人材育成の取り組みが,弘前大学大学院保健学研究科における課題として初めて提案されたのは,2007年6月7日の学長説明会(遠藤正彦学長,当時)であった。当時,弘前大学(以下,本学)では,核燃料再処理施設をはじめとする原子力関連事業所が多数存在している青森県という立地条件を背景として,医学部附属病院に有事の際の緊急被ばく医療を柱の1つとする「高度救命救急センター」を設置する構想が進められていた。説明会において遠藤学長は,この構想の一環として緊急被ばく医療における医療専門職教育の必要性を説かれ,この課題に向けたプロジェクトの立ち上げを示唆された。
この要請を受ける形で,2007年6月28日,本学大学院保健学研究科にワーキンググループが組織され,被ばく患者の看護や被ばく線量測定などの特殊検査にかかわる医療専門職の人材育成に向けた検討が開始された。
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