焦点 国家試験問題の作成能力とブラッシュアップ能力の向上
扉
川本 利恵子
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1九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学専攻
pp.94
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100234
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看護職の質の向上のために保健師助産師看護師国家試験制度の改革が進められている。その流れのなかで,良質な試験問題を効率的に作成・出題する体制強化を目的とした,国家試験問題の公募制度(「web公募制」)と,試験問題を蓄えるプール制度が導入された。以来,全国の看護教員に応募が求められ,数千題の問題がプールされたともいわれている。しかし問題応募数は予想よりも少なく,厚生労働省はセミナーを頻繁に開催し,理解と協力を求める活動を行なっている。看護教員は基礎看護教育の水準維持が使命とされ,そのためにも試験問題作成に関する知識,試験問題の具体的な作成能力とブラッシュアップ能力が求められている。
試験問題を作成するには,試験の目的と特徴を理解することが不可欠である。そこで本焦点では,これまでに筆者らが日本私立系看護大学協会の事業活動である「良質の国家試験問題を作成していくための活動」から得た知識をまとめ,問題を吟味するための視点を整理したものを紹介する。
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