焦点 看護における学術集会―意義・歩み・運営の実際
学術集会運営とそのヒント
プログラム委員会の役割とその実際
工藤 美子
1
,
山本 あい子
1
1兵庫県立看護大学
pp.129-133
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100187
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プログラム委員会の概要
プログラム委員会の主な役割は,開催される学術集会会期中の企画内容を考え,その企画内容の実際的な運営の原案を検討することである。つまり,会長講演,教育講演など演者1名による講演や,シンポジウムあるいはフォーラムなど数人の演者による討議をどのような内容で行なうか,さらに学会員による研究発表や情報交流の場を会期中どのように構成し,学術集会として成立させるかを考えることである。
プログラム委員会のメンバー構成は,母体となる学会の理事や学術集会長がメンバーに加わることによりその学術集会の主旨や目的を企画に反映させ,会場や渉外・広報の担当者を含めることで学術集会の具体的な運営に関する議論が可能となる。さらに,一般演題の群分けや査読者・座長を検討するため,委員会メンバーの専門領域についても考慮する必要がある。本稿では,第21回日本看護科学学会学術集会(以下,第21回学術集会とする)を例に少し具体的に紹介していくが,その時のプログラム委員会は,基礎・成人・老人・小児・母性・精神・地域・がん・家族・管理・教育を専門とするメンバー構成であった。
プログラム委員会の開催時期や検討事項は学術集会の準備全体の動きのなかで決定する。例えば,第21回学術集会のプログラム委員会は開催日までに4回実施した。そのなかで検討した事項と時期を,34ページにある「庶務担当の役割とその実際」の表1に示している。プログラム委員会事務局の役割は学術集会の準備全体の動きを事前に把握し,検討事項に関する資料を各委員会の開催にあわせて準備し,委員会の決定事項に伴う諸手続を行なうことである。
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