連載 眠りの科学・2
高齢者の睡眠改善
田中 秀樹
1
1広島国際大学心理科学部臨床心理学科
pp.171-176
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100137
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高齢者の睡眠問題の予防や改善支援は,本人のみならず,家族や介護者のQOLを考える上でも急務といえます。睡眠の悪化は,前頭連合野機能を低下させます。前頭連合野というのは,注意維持機能,記憶・学習機能,意欲,自己評価,感情のコントロールと,まさに人間のこころを形作る働きをつかさどる部位ですから,涙もろくなったり怒りやすくなったり,場合によってはうつ状態や認知機能障害を引き起こします。
今回は,加齢に伴う個人差の増大と,ライフスタイルの見直しから良質な睡眠を確保する技術を解説し,筆者らのヘルスプロモーション活動も紹介していきます。
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