特集 予後改善を目指した透析医療
9.睡眠障害の改善は生命予後を改善する
小池 茂文
1
1豊橋メイツ睡眠治療クリニック
キーワード:
睡眠時無呼吸症候群
,
レストレスレッグス症候群
,
不眠症
,
終夜睡眠ポリグラフ検査
Keyword:
睡眠時無呼吸症候群
,
レストレスレッグス症候群
,
不眠症
,
終夜睡眠ポリグラフ検査
pp.1121-1127
発行日 2017年7月10日
Published Date 2017/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000137
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睡眠障害は血液透析患者に非常に多い合併症である.透析患者の睡眠障害は,単に不眠症だけでなく睡眠時無呼吸症候群(SAS),周期性四肢運動(PLM),むずむず脚症候群(RLS)も高頻度に合併し,重複かつ重症の比率が高いことが大きな特徴である.睡眠障害の個々が重症で重複する場合だけでなく,個々は軽症や中等度であるが3 重複や4 重複することで眠気や不眠の症状が重症化する場合もある.一方で睡眠障害には不眠症やRLS のように患者が自覚しやすいものと,SAS やPLM のように患者が自覚しにくく積極的な検査で初めて発見診断できるものがあることを知る必要がある.SAS の改善は透析患者の生命予後に影響し,RLS の治療はQOL 改善に寄与するものと考えられている.
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