連載 眠りの科学・4
睡眠と眠気の評価(1)―睡眠と眠気の生理的評価法と主観的評価法
田中 秀樹
1
,
古谷 真樹
1
1広島国際大学心理科学部臨床心理学科精神生理学研究室
pp.485-492
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100267
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スリープマネジメントが広く活用されるためには,睡眠の評価法は重要です。「眠れない」という不眠に関する愁訴は本人の主観的な睡眠内省報告に依存するところが大きく,臨床場面や睡眠環境,薬物等の評価の場面においても,睡眠ポリグラフ記録や眠気の生理的評価と,同時に主観的な睡眠内省の聴取や睡眠習慣を測定することが重要です。特に,現場でのスリープマネジメントに実用的な評価法としては,①睡眠内省,②睡眠生活習慣の評価,③睡眠障害・睡眠健康の評価,④多面的な眠気の測定,⑤睡眠日誌,⑥アクチグラフィ,⑦睡眠に関連する要因の測定(作業能力成績やストレスの評価)などが挙げられます。
以上のように,睡眠の評価法については多岐にわたるので,2回に分けて紹介します。今回はまず,睡眠を評価する方法として,睡眠ポリグラフ記録等の生理的評価法と睡眠感や睡眠・生活習慣調査票等の主観的測定法について紹介します。
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