特集 保険適用の議論の前に知っておきたい 出産とお金のはなし
【海外の出産とお金】
オランダの出産に関わる制度と出産ケア
小出 久美
pp.264-271
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202295
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私はオランダのロッテルダム市で約30年暮らしており,過去20年余りの間,産褥訪問看護師(クラームゾルフ)として働いています。日本では,助産所と病院で助産師として働いた経験を持っています。オランダで現職についてから,母乳育児について勉強しなおす必要性を痛感して,2010年にIBCLC(国際認定ラクテーション・コンサルタント)の資格を取得しました。還暦を過ぎた今も,自宅出産を支え,赤ちゃんを交えた新生活をスタートする方たちをサポートするこの仕事に生きがいを持っています。
オランダは国土面積約4.2万km2(九州とほぼ同じ),人口約1776万人(2024年,IMF調べ),ヨーロッパの北西部に位置し,東はドイツ,南はベルギー,北部と西部は北海に面しています。国土はほぼ平坦で4分の1は海面より低く,治水管理が恒常的に重要課題となっています。
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