講座
新生児の沐浴について
藤井 とし
1
1賛育会病院
pp.16-20
発行日 1956年4月1日
Published Date 1956/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201033
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Ⅰ.はしがき
新生児の沐浴(温水浴)は,古来の民族的な風習,又宗教的な儀式として行われ,現在もその伝統をただ機械的に踏襲しているにすぎず,沐浴を行うことが新生児にどんな影響を与えるか,どの沐浴方法がよいかと云う点については医学的に検討が加えられていませんでした.
私共は温水浴,オイルバス,乾燥法と子供の日令,体重に応じて適用して居ります.即ち,成熟児では生後7日間は乾燥法を行い,8日より温水浴に,未熟児では体重により乾燥法の期間を長くし,ついでオイルバス,その後温水浴を行うようにしていますが,この様な方法を適用していますのは,次に述べます実験の観察成績により乾燥法がよりすぐれていることが明かになつたためであります.
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