連載 スクリーンのなかの助産師 出産シーンあれこれ・8
名作「ブリキの太鼓」に登場する“トラウベ”って何ですの?
渡辺 俊雄
pp.686-687
発行日 2015年8月25日
Published Date 2015/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200277
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2015年4月13日,ドイツのノーベル賞作家ギュンター・グラスが87歳で亡くなった。彼の代表作こそが映画化もされた「ブリキの太鼓」(1979年,西ドイツ・ポーランド,ほか)である。
映画はポーランドを舞台に,1927年から1945年の終戦まで続いた暗い時代を少年オスカルの目を通して描き,アカデミー外国語映画賞を受賞。カンヌ国際映画祭でもフランシス・フォード・コッポラ監督の「地獄の黙示録」と共に最高の栄誉であるパルムドールに輝いたフォルカー・シュレンドルフ監督の名作だが,ここに出てくる出産シーンも興味深い。本作では主人公オスカル誕生の瞬間が,胎児の目線で描かれているのだ。
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