研究・調査
女子留学生の日常生活ストレスと月経前症候群の関係
東 千鶴
1
,
入山 茂美
2
,
山本 弘江
2
,
浅川 晃広
3
1名城病院
2名古屋大学大学院医学系研究科看護学専攻
3名古屋大学大学院国際開発研究科
pp.602-608
発行日 2015年7月25日
Published Date 2015/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200255
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緒言
月経前症候群(premenstrual syndrome;PMS)は,本人に心身の不調等の苦痛を与えるだけでなく,社会的機能や人間関係にまで影響を及ぼす1)。PMSの多種多様な症状は,勉強や仕事の効率および生産性の低下,家族や友人との関係にまで影響を及ぼし,女性のQOLにおいて非常に問題となると考えられる。
PMSの発症は,食事や運動の習慣,喫煙,飲酒,ストレスといったライフスタイルに影響されることが明らかになっている2,3)。Woodsら4)は,日々の生活で感じるストレスがPMSに強く関連すると報告している。またCampagneら5)は,日常ストレスに対する社会的問題解決能力がある女性はPMSになりにくいことを挙げ,生物学的な面での治療と同時に社会的個人評価や態度の改善を促すことが,症状の軽減に有効であると報告している。このように,生活環境や日常生活ストレスは,PMSの発症に影響を与える要因となりうる。
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