連載 NYのバースセンターから・6
バースセンターでの勤務開始
宍戸 あき
pp.555
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102839
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3月4日から勤務が始まった。そこでもう1人の研修助産師と出会った。彼女は昨年10月に大学院を卒業したばかりで,RNの資格は助産の大学院時代にとったが,臨床経験がないということだった。ディレクターがBirthing Centerに来る前に働いていた病院で実習していたようで,ディレクターが彼女のメンターであったようだ。頭の回転が速く,自信満々な感じだった。
それに比べ,日本で経験があるのでもう少し自信をもっていなければいけない私は,彼女と対照的に自信がなかった。産科の臨床を離れて10年。大学院も卒業して2年たつし,CNMの試験に受かってからも1年たっていたので,いろいろな知識が抜けていた。さらに不安なのは英語だ。以前RNで働いていた病院はほとんどの人が英語は2か国語目であり,ネイティブが少なく,植物状態の患者さんも多かった。しかし,Birthing Centerのスタッフはすべてネイティブ,患者さんもほとんどがネイティブ。正直はじめの1週間は患者さんから英語のことで苦情がきて,やめさせられる可能性があるかもしれないと思った。
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