特集 科学的根拠からみなおす助産技術
【妊婦健診の手技】
1.子宮底長の計測
進 純郎
1
1聖路加国際大学
pp.390-392
発行日 2014年5月25日
Published Date 2014/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102788
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妊娠子宮の発育
非妊時の子宮はオレンジ大ですが,妊娠すると次第に成長し,妊娠3か月には鵞卵大になり,やや右に曲がって大きくなります。これをピスカチェック(Piskacek)徴候といいます。妊娠16週になると子宮底は恥骨上縁より3横指上になり,20週になると臍輪から3横指下,24週には臍輪の高さになります。妊娠28週になると臍輪から3横指上になり,32週には臍輪と剣状突起の中央の高さ,36週には肋骨下縁に位置します。40週になると肋骨より1~2横指下になります。
この子宮底の高さは図1のようになります。これは子宮底を触診で確認し計測したもので,胎児の大きさを客観的に示したものではありません。しかし,経験豊かな助産師たちは,この触診を用いて経験的に胎児の大きさをかなり正確に把握してきました。
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