研究・調査・報告
子宮底長およびその伸びによるSFD,LFD妊娠の見分け方について
牛込 千代子
1
,
柴田 由利子
1
,
小俣 敏子
1
,
石田 カツ
1
,
石川 夏海
1
,
大島 ハナ
1
,
春井 環
1
,
野平 知雄
2
,
上田 敦生
2
1栃木県上都賀総合病院産科
2東京医科大学産婦人科
pp.494-499
発行日 1981年7月25日
Published Date 1981/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205873
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1.はじめに
近年,急速に妊婦管理のための諸検査法の開発が進んだ結果,周産期死亡は次第に減少傾向を示すようになった。しかし周産期死亡のうち後期死産は依然として減少してはいない。しかも,後期死産の大部分が子宮内胎児発育障害(IUGR)に原因があると言われている。
このことから特に,糖尿病妊婦および妊娠中毒症妊婦等の産科合併症を伴ったハイリスク妊婦における子宮内胎児発育の状態を知ることは,周産期管理の面から最も重要なことである。一般的にハイリスクのある妊婦からLFD(large for datebaby),SFD(small for date baby)が多発しやすい。そこで妊娠中あらかじめLFD妊娠かSFD妊娠の予測,およびその程度を知ることは,分娩時の胎児管理,新生児の予後の面からも極めて重要である。
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