連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・114
ユニスの人生[後編]
冨田 江里子
1
1バルナバクリニック(フィリピン)
pp.894-895
発行日 2013年10月25日
Published Date 2013/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102612
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WISH HOUSEは,貧困で学校へ通えない子ども,児童労働に明け暮れる子どもたちが集まる場所だ。脳性まひのユニスは,そのWISH HOUSEで日中のケアを受けた。
ここに集まる子どもの多くは,弱肉強食の社会を経験している。つまり働き収入をもたらす能力がある者(大人)が優先して食べ,弱者(子ども)は我慢する生活,弱っていく子は時に見捨てられる社会だ。しかしここでは一番弱者のユニスが,一番スタッフから愛され大切にされていた。それは貧困の暮らしとは真逆で,「子どもたち1人ひとりが大切」というメッセージともなり,皆を安心させた。
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