連載 助産師のための新生児ケア集中講座・1【新連載】
助産師・看護師が行なう新生児蘇生
瀬戸 智美
1
,
米山 万里枝
2
1東京女子医科大学八千代医療センター新生児ユニット
2東京医療保健大学医療保健学部看護学科・助産学専攻科
pp.372-377
発行日 2010年4月25日
Published Date 2010/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101644
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連載を始めるにあたって
わが国において37週未満の早産児の出生率は増加している。その要因として,妊娠合併症,早産歴の有無や妊婦の年齢,就労との関連性,不妊治療による多胎妊娠が挙げられる。
早産児は,その未熟性に起因した問題から,正期産児にくらべ胎外生活環境への適応障害を起こしやすい。新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit:以下,NICU)のみならず,出生直後の急性期にかかわる産科領域での観察および適切な看護ケアの提供は,早産児に起こりうる適応障害を最小限にとどめるうえで重要である。
連載では,出生直後の児へのケア,特に早産児の観察,看護ケアに焦点をあてて解説する。蘇生,体温・呼吸・循環の管理やバイタルサインの測定方法とその注意点など,NICU搬送に至るまでの産科領域の助産師・看護師が行なうケアの基礎的な知識について簡単に整理し,また,事例を通して,看護ケアや倫理についても考えていきたい。
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