連載 助産師のための新生児ケア集中講座・3
新生児の呼吸管理ケア
米山 万里枝
1
,
一島 栄美子
1
,
平工 加奈子
2
,
瀬戸 智美
3
1東京医療保健大学医療保健学部看護学科・助産学専攻科
2東京女子医科大学八千代医療センター未熟児・新生児室
3東京女子医科大学八千代医療センター新生児ユニット
pp.556-565
発行日 2010年6月25日
Published Date 2010/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101674
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はじめに
出生後NICUに入室し,何らかの集中治療が必要となる病的新生児は全出生児の約6%を占める。そのうち,呼吸障害のために酸素投与が必要な児は全出生児の約3%に上るなど,呼吸ケアが必要となる新生児は多い。新生児集中治療の中でも,呼吸管理ケアは中心的な位置を占めている。
新生児の呼吸は出生の前後で大きな変化を遂げるうえに,成人とは異なる特徴が多くある。その特徴を理解したうえで呼吸管理を行なうことが,出生後の低酸素血症を最小限にとどめ「後遺症なき生存」へと導く鍵となる。中でも,早期新生児期の呼吸障害においては,迅速な医療・看護判断と対応が特に重要である。さらに,最新の医療器械を有効・安全に使いこなすための知識と技術の習得も必要不可欠である。
今回は,出生直後のケアの中でも特に大切となる呼吸管理ケアについて,私たち助産師・看護師ができることを考えたい。
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